ポルトのジレンマ：メッシへの賞賛と阻止作戦

長年サッカー分析をしてきた者として、ポルトのアンセルミ監督がクラブワールドカップ前の会見で語った内容には思わず笑みがこぼれた。アルゼンチン人監督が「メッシは私たちに喜びを与えてくれた」と認めつつ、同時にピッチ上で彼を封じる策を練っているという矛盾。これこそサッカーの美しさだ。

ボールコントロールの攻防

アンセルミ監督は「マイアミはボールを保持するチーム」と指摘。タタ・マルティーノ監督のもと、バルセロナ黄金時代を思わせるビルドアップサッカーを展開している。しかしポルトは「ボールを長く保持すればするほど、彼らの脅威を減らせる」と高位プレスでリズムを乱す作戦だ。

メッシ対策

ここからが本番。アンセルミ監督は「メッシにスペースを与えないようよく扱う必要がある」とジョーク交じりに語り、実質的にはマーク増員と積極的なタックルを示唆。戦術的には「ライン間の連携を断つ」ことでメッシを孤立させる計画だ。

南米魂

欧州対南米の伝統的なライバル関係について、アンセルミ監督は「南米チームは決して諦めない」とコメント。この試合は戦術だけでなくプライドのかかった戦いとなる。堅守か、それともメッシ魔術か？ 見逃せない一戦だ。